倉庫や工場の”サビ”問題
▶金属異物混入の中で、錆が占める割合は非常に高い
金属の中で最も一般的なものは鉄であり、そのほとんどが錆に覆われています。
食品製造工場では、製造機器のネジやパーツなどが錆びて脆くなり、それが食品に混入する問題が頻繁に発生します。
また、機械の塗装に傷がつくと、そこから錆が発生し、
浮き錆として表面の塗料がはがれてしまうこともあります。
品質管理や衛生管理を担当する立場の人々にとって、錆は大きな悩みの種です。
▶サビにくい環境作り
錆対策のポイントは、
☆さびにくい環境を整えることと、
☆さびやすい箇所をしっかり認識することです。
”金属が潮風にさらされると、さびやすくなる”とお聞きになったことはありませんか?
これは、塩分と水分の多い環境では金属がさびやすくなる性質があるためで、特に屋外では用心が必要です。
また、”海が近い”など立地条件によっても注意が必要です。
さびは金属が酸素と反応する状態で起こり、塩分と水分を遮断しても金属が空気に触れていると、
ゆっくりと酸化が進み、錆ができやすくなります。
機械に使われる金属は、通常、表面に塗装やメッキなどの保護層が施されておりさびにくくなっていますが、
表面が傷つくと、保護層が剥がれてしまい、さびやすくなります。
さびを防ぐためには、湿度を管理し、定期的な掃除を行うことが大切です。
たまった埃は湿気を吸収し、錆びやすさを増すので、しっかり掃除することが必要です。
▶さびやすい物の持ち込み制限
工場や倉庫には、さびやすい物や異物になりやすい物をなるべく入れないように心がけましょう。
耐久性のある器具や、異物になりにくいアイテムを使用することで、異物混入を防ぎ、錆対策にもなります。
さらに、日常的に錆びている箇所がないか定期的にチェックすることも大切です。
▶機器やパーツの定期的なメンテナンス
工場内で錆が発生している機器は放置せず、定期的にメンテナンスを行いましょう。
この際、機械の内部も丁寧にチェックします。
劣化が進んだ機器や部品は、速やかに交換しましょう。
機械だけでなく、壁や手すりなどにも錆を防ぐための塗料を塗ることが効果的です。
▶こんな錆は要注意
⇧ねじ止めがさびています。この程度であればネジ止め部分を換するだけでいいですが、
緑色の鉄部分にも少しずつサビが侵食している為、このまま放置すると本体部分まで補修、交換が必要となります⚠️
⇧ネジもねじ止めもサビが進み、接続部から本体へと錆の進行が進んでいます。
錆の進行を防ぐ為、早い段階で塗装することをお勧めします。
⇧ボルトも本体部分も錆びています。このまま放置すると、ボルトが徐々に緩み、とても危険です。
サビが進行し、部品の取り換えになる前に、塗装で錆の進行を防ぎましょう。
⇧屋根です。凹凸の凸部分は外気に触れる為、サビやすい部分です。
ここから全体的にサビが進行する前に塗装をしましょう。
⇧これは雨水が原因で、上から徐々に錆びてしまっています。
このくらいの錆であれば塗装で防げますが、全体的に錆びてしまうと取り替えとなりコストがかかってしまいます。
⇧窓枠まわりのサビと要注意です!雨漏りの原因になるため早急に塗装が必要です。